新型ライズは1200ccのガソリンエンジン搭載：ターボ車は廃止の方向か？

新型ライズに関する最新情報が注目を集めています。特に、1000ccのターボエンジンから1200ccのガソリンエンジンの採用が大きな話題となっています。

この背景には、燃費の最適化、環境保護への取り組み、そしてコスト効率の追求といった要因が絡み合っています。

ライズは、異なる3つのパワートレインを持つモデルがラインナップされ、それぞれのエンジンの特性や性能が消費者の選択を豊かにしています。

この記事では、これらの変更点や特徴について詳しく解説しています。

記事のポイント

ライズの新型モデルには1200ccのガソリンエンジンが採用されている。
ターボ技術の廃止の背景には燃費の最適化、環境保護の取り組み、及びコスト効率の追求がある。
ターボエンジンは燃費の低下を招く可能性があり、環境やコストの面での課題が指摘されている。
ライズは異なる3つのパワートレインを持つモデルがラインナップされ、それぞれのエンジンの特性や性能が異なる。

新型ライズ1200ccガソリン車：ターボ廃止の背景

新型ライズのターボ廃止の背景
ライズは3種類のパワートレイン
1000ccターボ（1KR-VETエンジン）の特徴
1200ccNA（WA-VEエンジン）の特徴
e-SMARTハイブリットの特徴

新型ライズのターボ廃止の背景

新型ライズの市場投入は、自動車業界における一大ニュースとして受け止められました。その中でも、ターボ技術の廃止は大きな話題となりました。この重要な決定の背後には、いくつかの要因が絡み合っています。

燃費の最適化: ターボエンジンは、その高い出力能力により、燃費の低下を招くことが知られています。新型ライズは、より環境に優しい車両としてのポジショニングを目指しており、燃費の改善はその核心的な要素となっています。
環境保護の取り組み: 近年の環境問題への高まる関心を受け、自動車メーカーはCO2排出量の削減や環境負荷の低減を求められています。ターボの廃止は、これらの目標達成に寄与する一つの手段として採用されました。
コスト効率の追求: ターボエンジンのメンテナンスや修理は、非ターボエンジンに比べてコストが高くなることが一般的です。このコストの問題は、消費者からのフィードバックとしても挙がっており、メーカーとしてはコスト効率の向上を図るための選択として、ターボの廃止を決定しました。

ライズは3種類のパワートレイン

ライズは、異なる3つのパワートレインを持つモデルがラインナップされています。それぞれのエンジンの特性や性能を以下に詳しくまとめました。

項目	ハイブリット	2WD	4WD
最高出力	82ps (エンジン)	87ps	98ps
最大トルク	10.7kgf・m (エンジン)	11.5kgm	14.3kgm
モーター最高出力	106ps	–	–
モーター最大トルク	17.3kgf・m	–	–
車両重量	1060～1070kg	970～980kg	1,040～1,050kg
WLTCモード燃費	28.0km/L	20.7km/L	17.4km/L
市街地モード	29.6km/L	15.9km/L	13.4km/L
郊外モード	30.2km/L	21.9km/L	18.7km/L
高速道路モード	26.1km/L	22.9km/L	18.9km/L

1000ccターボ（1KR-VETエンジン）の特徴

1KR-VETエンジンは、ダイハツが主導して開発した3気筒KR型エンジンの一つで、トヨタとダイハツの共同開発による小型車専用エンジンです。

このエンジンは、低速でのトルク特性を重視し、ロングストローク型の設定を採用しています。これにより、ドライバーは扱いやすさと低燃費の両方を実感できます。

振動対策として、重量増加を避けるためのバランスシャフトは採用されていません。代わりに、クランクシャフトのカウンターウエイト設定を最適化して、振動を抑制しています。

このエンジンは、重量が大きいコンパクトミニバン向けにも設定されており、空冷式インタークーラーをエンジン上面に配置することで、配管の長さを短縮しています。

この設計により、1.5ℓ自然吸気エンジンと同等のトルクを広い範囲で提供しながら、低燃費を実現しています。

1200ccNA（WA-VEエンジン）の特徴

「e-SMART HYBRID」に搭載される「WA-VEX型」エンジンは、エンジン車とハイブリッド車（HEV）の双方で高い効率を追求する「真のエンジン」として設計されました。

WAエンジンの特徴は、エンジンの基本構造や寸法を最適化し、最高の動力性能と燃費を実現することにあります。

このエンジンは、先進の可変バルブタイミング機構（VVT）を採用しており、これによりエンジンの効率と性能がさらに向上しています。

WA型エンジンの基本コンセプトは、1.2Lの排気量、3気筒、ロングストロークの設計です。Aセグメント車の性能と燃費の最適なバランスを追求するため、排気量は1.2Lに設定されました。

さらに、冷却効率を向上させるために、3気筒のロングストローク設計が採用されました。

e-SMARTハイブリットの特徴

新型「e-SMART HYBRID」は、エンジンを発電専用とするシリーズハイブリッドを採用。このシステムは、特に街乗りに最適で、日産の「e-POWER」シリーズと同様の仕組みを持つ。

主要部品としては、新開発の1.2Lエンジン、二つのモーター、そしてリヤシート下に配置されたリチウムイオン電池(4.3Ah)が挙げられる。

モーターの出力は106ps(78kW)、170Nmで、1.0Lターボよりも高性能。重量は従来型のFFターボよりも90㎏増加しているが、4WDターボと比べると20kgの差しかない。

発進時の加速はターボの約2倍で、アクセルの反応もエンジン車よりも俊敏。燃費は28.0km/Lと非常に優れている。

車内の静寂性や快適性も追求され、0-40km/hの走行時にはエンジンの発電を抑えることができる。

さらに「スマートペダル」というハイブリッド専用機能を採用し、アクセル操作での加減速が可能となっており、より電動車らしい走りを実現している。

ライズ1.2Lガソリン車VS1.0Lターボ車VSハイブリット車

ライズ３種類のパワートレインの使用感の違い
ガソリン車とハイブリッド車の違い
結局、ライズのどのモデルを選ぶべきか

ライズ３種類のパワートレインの使用感の違い

ライズの1.2Lガソリン車、1.0Lターボ車、e-SMARTハイブリット車の3つのモデルは、それぞれ異なるパワートレインを採用しており、運転時の体験に顕著な差異があります。

1.2Lガソリン車は、安定した走行性能を持ちつつ、燃費の面では平均的な性能を示します。一方、1.0Lターボ車は、ターボチャージャーの効果で加速性能が向上し、都市部の短距離走行に適しています。

e-SMARTハイブリット車は、ガソリンエンジンと電気モーターの組み合わせにより、燃費の良さと静かな走行を両立しています。

街乗りでの違い

NAエンジン: 街乗りでは、NAエンジンはそのレスポンスの良さから、アクセルを踏んだ瞬間の加速感が得られます。燃費も都市部での短距離走行に適しています。
ターボエンジン: 低回転域でのトルクが強いため、信号待ちなどの頻繁な停止からの発進がスムーズです。しかし、ターボラグが気になる場面も。
e-SMARTハイブリッド: 電気モーターにより、スムーズな発進が可能。また、再生ブレーキを活用してエネルギー回収を行い、燃費の向上を実現します。