スイフトのハイブリッドの燃費は良い？悪い？実燃費や特徴を解説！ - クルマニスト：車の事を知りたい全ての人へ

スズキスイフトのハイブリッドモデルは、その燃費効率で多くの注目を集めています。

このコンパクトカーがどれだけ燃費性能で優れているのか、そしてそれが実際の走行条件でどのように変化するのか、多くの方が疑問に思っていることでしょう。

本記事では、スイフトのガソリンモデルとハイブリッドモデルの燃費を比較し、マイルドハイブリッドとフルハイブリッドの技術的な特徴を詳しく解説します。

さらに、各モデルのカタログ燃費と実際の走行での燃費の違いについても触れていきます。

これにより、スイフトのハイブリッドが提供する燃費性能の実態に迫ります。

記事のポイント

スイフトのハイブリッドモデルとガソリンモデルの燃費性能の比較について理解できる
マイルドハイブリッドとフルハイブリッドの技術的特徴とその燃費への影響について知ることができる
各モデルのカタログ燃費と実際の走行条件における実燃費の違いについて学ぶことができる
スイフトの車両スペックとエンジン性能の詳細について理解できる

スイフトハイブリッドの燃費の徹底解析

スズキのコンパクトカー「スイフト」は、その優れた燃費性能で知られています。

特にハイブリッドモデルは、燃費効率の向上に大きく貢献しています。

ここでは、スイフトのハイブリッドモデルに焦点を当て、その特徴と燃費性能を詳しく解説します。

現行のスイフトのスペック

現行スイフトは2017年に発売された4代目モデルが主流です。

基本スペックとしては、全長約3.8m、全幅1.7m、全高約1.5mというコンパクトなボディサイズが特徴です。

車両重量は約860～970kgで、乗車定員は5人です。

エンジンは1.2Lの直列4気筒自然吸気エンジン「K12C」が搭載され、燃費効率と走行性能のバランスが取れています。

全長×全幅×全高 3,855mm×1,695mm×1,500mm
ホイールベース 2,450mm
車両重量 860kg～970kg
最低地上高 120mm～145ｍｍ
最小回転半径 4.8m
エンジン 1.2L直列４気筒
最高出力 67kW(91ps)/6,000rpm
最大トルク 118N･m(12.0kg･m)/4,400rpm
WLTC燃費 21.8km/L~18.8km/L

スイフトのハイブリッドの特徴

マイルドハイブリッド（HYBRID RS / ML）

マイルドハイブリッドシステムは、「HYBRID RS」と「HYBRID ML」の2グレードに搭載されています。

このシステムの核となるのはISG（インテグレーテッド･スターター･ジェネレーター）です。

このISGは、エンジンのスターターモーターと発電機の機能を兼ね備え、燃料効率の向上と走行性能の強化を実現しています。

具体的には、減速時にISGが動作し、鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーの両方に充電を行います。

これにより、エンジンが13km/h以下で自動的に停止し、アイドリングストップによる燃費の向上が図られます。

さらに、発進時にはISGがエンジンの再始動を助け、加速時にはモーターアシスト機能によって燃料消費を抑制します。

このシステムは、特に市街地走行での燃費効率の向上に寄与し、環境負荷の低減にも貢献しています。

ハイブリッド（HYBRID SL）

「HYBRID SL」は、マイルドハイブリッドよりも進化したハイブリッドシステムを搭載しています。

このモデルの特徴的な点は、専用の駆動用モーター「MGU」を備えていることです。

このMGUにより、最高60km/hまでの速度域でのEV走行が可能になり、より静かでスムーズな走行を実現します。

また、このモデルではAGS（ロボタイズド･マニュアルトランスミッション）が採用されています。

AGSはクラッチペダルがなく、AT免許で運転可能なシステムで、自動で変速する一方で、マニュアル操作も可能です。

パドルシフトを使用した際のレスポンスは特に優れており、ドライバーにスポーティな走行感を提供します。

このようなAGSの特性は、特に高速道路などでの追い越し時などにおいて、よりダイナミックな走行体験を可能にします。

スイフトのカタログ燃費

ガソリン車

スズキ・スイフトのガソリンモデルには、様々なグレードが存在しますが、主要なものは「XG」と「RS」です。

これらのグレードでは、駆動方式として2WDと4WDが選択可能です。

4WDモデルはCVTのみで、2WDモデルには、5MTとCVTから選択できます。

スイフトのガソリン車におけるカタログ燃費は、トランスミッションや駆動方式によって多少の違いが見られます。

最も燃費性能が優れているのは2WDの5MTモデルで、WLTCモードにおける燃費は約21.8km/Lとなっています。

これは、比較的軽量なボディと効率的なトランスミッションがもたらす高燃費性能の結果です。一方、4WDモデルでは、燃費性能が若干落ちる傾向にあります。

RSグレード燃費

	RS/2WD/5MT	RS/2WD/CVT	RS/4WD/CVT
WLTC	21.8	20.0	18.8
WLTC/市街地	17.3	14.8	14.3
WLTC/郊外	22.8	21.0	19.5
WLTC/高速道路	23.7	22.7	21.1

単位(km/L)

XGグレード燃費

	XG/2WD/5MT	XG/2WD/CVT	XG/4WD/CVT
WLTC	21.8	20.0	18.8
WLTC/市街地	17.3	14.8	14.3
WLTC/郊外	22.8	21.0	19.5
WLTC/高速道路	23.7	22.7	21.1

単位(km/L)

ハイブリッド車

スイフトのハイブリッドモデルでは、「HYBRID MG」と「HYBRID RS」の2つのグレードが用意されています。

こちらもガソリンモデルと同様に、2WDと4WDの選択肢があり、両モデルとも副変速機構付きCVTが標準装備されています。

ハイブリッドモデルのカタログ燃費は、最も効率的な2WD車でWLTCモード約21.0km/Lとなっています。

一般的には、ハイブリッド車がガソリン車よりも燃費が良いという認識がありますが、スイフトの場合、この差はそれほど大きくありません。

実際、最も燃費が良いとされるガソリンモデルの5MT車と比較しても、ハイブリッドモデルはわずかに劣るか、同等の燃費性能を示しています。

これは、スイフトの軽量なボディ構造と効率的なガソリンエンジンが、ハイブリッドシステムの利点を部分的に相殺しているためと考えられます。

	HYBRID RS	HYBRID RS	HYBRID MG	HYBRID MG
	2WD	4WD	2WD	4WD
WLTC	21.0	19.6	21.0	19.6
WLTC/市街地	17.0	16.2	17.0	16.2
WLTC/郊外	21.5	19.7	21.5	19.7
WLTC/高速道路	23.0	21.5	23.0	21.5

単位(km/L)

スイフトの実燃費と燃料費の詳細

ガソリン車

ガソリンモデルの実燃費は、ユーザーの運転習慣や道路状況により異なりますが、一般的にはカタログ燃費よりも若干低い数値となる傾向にあります。

例えば、2WDの5MT車では実燃費が17.88～21.88km/L程度になることが多いです。

	2WD（5MT）	2WD（CVT）	4WD（CVT）
実燃費の目安	17.88～21.88km/L	16.56～20.56km/L	15.18～19.18km/L
ガソリン代（1,000km走行時）	8,226～10,067円	8,754～10,869円	9,384～11,857円

ガソリン価格1L/180円で計算

ハイブリッド車

ハイブリッドモデルでは、2WD車の実燃費が16.14～20.14km/L程度になることが多く、4WDでは若干低下します。

ただし、運転状況や道路条件によって変動するため、実燃費は参考値として考えるのが妥当です。

	2WD	4WD
実燃費の目安	16.14～20.14km/L	14.97～18.97km/L
ガソリン代（1,000km走行時）	8,937～11,152円	9,488～12,024円

ガソリン価格1L/180円で計算

どのタイプのスイフトがオススメか

スズキのスイフトは、多様なニーズに応えるモデル展開が魅力です。

選択肢にはガソリン、マイルドハイブリッド、フルハイブリッドがあり、それぞれに特色があります。

適切なモデルを選ぶためには、自身のライフスタイルや用途、走行状況を考慮することが重要です。

ガソリンモデル
- 特徴: 伝統的な内燃機関の走行感覚を重視。
- メリット: 直感的な加速感と機械的な反応の良さ。
- 適している人: シンプルな車構造を好み、メンテナンスのしやすさを求める方。
- 燃費: WLTCモードで最大約21.8km/L
マイルドハイブリッド（HYBRID RS / ML）
- 特徴: ISGによるモーターアシストで、減速時のエネルギー回収と加速時の効率向上を実現。
- メリット: アイドリングストップによる燃費の向上とスムーズな走行感。
- 適している人: 燃費と走行性能のバランスを重視する方や、都市部での頻繁な停止・発進が多い方。
- 燃費: WLTCモードで最大約21.0km/L
ハイブリッド（HYBRID SL）
- 特徴: 専用の駆動用モーター「MGU」により、EV走行を部分的に可能に。
- メリット: 60km/hまでのEV走行による静かでクリーンな走行体験。燃費性能の大幅な向上。
- 適している人: 環境への配慮を最優先に考え、燃費効率を極めたい方。
- 燃費: EV走行時は燃料消費がゼロ、通常走行時も高い燃費効率を実現。